今回は3月の「BAR Hacchoセレクト」の選定をしてくださる河村俊宏さんにお話を伺った。
BAR Hacchoは、老から若へも楽しみつながるオールマイティーで落ち着いたオーセンティックな空間、雑居ビルから少し離れ地下の『かくれ家』的で1人でも30人でも隠れることが出来きる大箱的なBARです。
河村 お店の”Haccho”由来ですが、今はもうお店をたたんでしまいましたが、滋賀県近江八幡の出身である私の父親が近江八幡の庖丁人(料理人)として昭和43年から経営していました。現在は営業していませんが、そこの寿司屋の名前が"八丁ずし"でしたので、名前をいただくという形で”BAR Haccho”と命名しました。
— お店の様々なこだわりを教えていただいてもよろしいでしょうか?
河村 主役はお客様と数々のお酒であると日々想ってカウンターに立っています。
私たちはただのプロセッサーとして存在し、特に自由な空間におけるBAR思想の伝達だと思っています。
— オーセンティックで特に空間造りにもこだわられている印象を非常に受けました!是非、内装の工夫や空間造りについても教えてください!
河村 内装については、今の場所には5年前に移転してきました。
それまでのお店は海外のパブのようなイメージが強く、本当は和のイメージで小さなお店にするつもりでした。
永年のお客様からの希望もありBARを大きくすることとなりました。
障子に隠れたワイン・お客様に私たちを気にせずに、身近に興味を持って手に取ってもらえるようにお酒を手に取ってもらい勉強できるように格子戸にすることでコミュニケーションが生まれ、会話の空間となっています。
— 非常に素敵な空間造りをされていますよね!空間でお酒を楽しむ魅力や、河村さんとお客様(常連客や初めての方)とのコミュニケーション面などの流儀についてもお聞きしたいです!
河村 そもそも1人になりたくてBARの扉を開ける方々がいらっしゃいますが、1人で来店するうちに顔見知りが増えていきます。
初めての方でも、カウンターを挟んで心の見えないカーテンをいつ下ろすかが、バーテンダーと通じる時だと思っています。
5年前の移転時からバーカウンターに立つ息子には、技術は当たり前ですが、特に所作を重んじるように伝えています。
— BAR Hacchoさんでとても美味しい料理も頂きましたが、なかなか普通のBARでは見ないような料理もありましたよね! 特にこだわりの料理などありますか?
河村 こだわりの料理は何と言っても"すき焼き"です。
オーセンティックなBARで何故すき焼きと思われがちですが、30名ほどの宴会でも、内装でこだわった空間分けの格子戸やシングルモルトやスタンダードカクテルを楽しめ、そのまま2次会もできるオーセンティックなBARはそうそう無いと思います。
— 食材も地域の神戸牛を使用されていたり、様々なこだわりを持っているBAR Hacchoさんですが、今回の選定テーマはズバリ何でしょう?
河村 変わったモルトを紹介して知識を自慢するより、皆様とご一緒にまだまだ勉強していくために、スタンダードでも楽しめる5種類のシングルモルトをを選定しました。
1.スキャパ スキレン

2.グレンキンチ―12年

3.グレンモーレンジー10年

4.ハイランドパーク12年

5.オーバン14年

— 第1回目のサブスクリプション選定していただいた”頃末商店様”と交流が深いとお聞きしていますが、2代目頃末商店 社長様とのお話しをお聞きしてもよろしいでしょうか?
河村 頃末さんとは27年程のお付き合いをさせて頂いてまして、1995年に震災によって私の店は焼失することとなりました。
屋台から再出発し、街に店をスタートしてから、頃末商店さんの2代目社長やそこから付き合いを長くさせて頂いています、現在のスタッフの方々に並々ならぬ対応していただき感謝しかありません。
そこに登場した4代目 頃末健太さんには、もう攻撃されまくりで、どんどん新商品の案内が届きます(笑)
私の若い時の貪欲さととても似ていて、これからもどんどん成長し伸びていくと思っています!
— カフェの様なバーやオンライン飲み会の浸透など、お酒を飲むことがフランクな環境や時代にもなってきて、オーセンティックなバーが時代合わなくなってきたと感じる時があります。一方で、コミュニケーションという面で人と人とが、腹を割って話せるオーセンティックなバーの特有の空間性がむしろ今の時代に必要ではないのかという側面も感じます。
今後、特にオーセンティックな空間がどうになっていくのか、もしくはなって欲しいのか、という思いや魅力・プライドなどをお聞かせください!
河村 動物で会話できるのは人間だけですよね。
そのため、オーセンティックの受け取り方は人それぞれだと思っています。
ストレートの今の話が出せるなら、オンライン飲み会を進める会社があるなら、それは熱の伝わらない人々の集まり。
そして禁酒法のような、コロナ渦での政策に従った者は『少量のお金のために 自由を手放してしまった』と私は思いますね。
そんな熱い思いとオーセンティックで素敵な空間の”BAR Haccho”
”人は隠れ家が好きかもれません
そんなときには地下の老獣の所へ
1人でも30人でも隠れることが出来ます。
シングルモルトと共に”
是非、一度訪れてみては如何でしょうか。
河村俊宏さん
BAR Haccho Instagram
BAR Haccho webページ
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河村さんが選定する3月「No.セレクト」は2022年2月28日までのご購入でお楽しみいただけます。