2月の「Speakeasy Bar 羽月Ⅱ セレクト」の選定をしてくださる無量小路 美裕さんにお話を伺った。
神田高架下にひっそり佇む 小さな隠れ家Bar
ひとりになりたい、でも誰かと話したい。
ほっと一息つきながら、美味しいお酒を愉しみたい。
あなたのための時間にそっと寄り添う 秘密の「行きつけのBar」見つけられます。

―早速ですがSpeakeasy Bar 羽月Ⅱ のコンセプトや由来を教えてください!
無量小路さん 「speakeasy」はもともと1920年代の禁酒法時代に生まれた言葉で、こっそりお酒を提供していた「もぐり酒場」を意味します。
今では、人目につきづらい「隠れ家バー」のようなニュアンスで使われることが多いかもしれないですね。
なので、コンセプト的にも今は会員制で営業しております。

ーあえてなぜ会員登録制にしたんでしょうか?
無量小路さん 以前は会員制ではない普通のBARとして営業しておりましたが、
スタッフの独立の関係などで、1年位ほとんどお店をクローズしていました。
私は同系列店の、新橋にあるBar Anaheimに約2年勤務していたのですが、こちらの再オープンを機に神田に移りました。

賑やかで活気のある神田エリアで、落ち着いてゆったりとお酒と向き合える場所を作ろうということになり、
これまでと別の方向性で、昨年10月から現在の体制で営業を再開しました。
―無量小路さんがバーテンダーの道に進まれたきっかけやエピソードなどがございましたらお教えくださいませ。
無量小路さん 高校卒業後、すぐ航空自衛隊に入隊して約5年勤務し、
外の世界も知りたくなりその後1年IT系企業に勤めていました。
その際に、夜の時間に何かできないかと思いBARでアルバイトをしたのを
きっかけに接客業の楽しさに気づいて、23歳の時に本格的に転職をきめました。
お酒はそんなに強くないのですが、作り手によって同じものでも味が大きく変わるカクテルや、
他の蒸留酒と比べても特に個性豊かなウイスキー、お客様が思い思いの時間を愉しむお手伝いが出来るところに魅かれて、今は3年目になります。
―今回の5種類の選定理由を教えてください。
無量小路さん ハイランド東西南北+かつてハイランドとして区分されていたスペイサイドのウイスキーを1種ずつ選定させていただきました。
スコッチウイスキーの主な生産地区として知られるスコットランド北部の広大な地域、ハイランド(スペイサイド)ですが、
多士済々な蒸留所が軒を連ね、それぞれ製造方法や環境も異なるため、ウイスキーの味わいも非常に表情豊かです。
そこで今回はその広いエリアを5つに分けて、それぞれの傾向を感じていただける代表的な銘柄のラインナップとなっています。
1.オーバン14年
2.グレンドロナック12年
3.アバフェルディー12年
4.トマーティン12年
5.モートラック12年
※5種類画像タップにて詳細をご覧いただけます。
―お酒離れが若い世代で特に進んでいますが、お酒やBARのどんな愉しみ方を提案したいですか?
無量小路さん お酒は食べ物と違い、別に無くても死にはしないので、生命活動を維持するという意味では必要のないものかもしれません。
ただ、BARで愉しむお酒は、その空間で飲むこと自体が気分転換になったり、バーテンダーが自分のためにサーブしてくれる目の前の一杯と向き合うことで、その背景にある時代や文化、地域性、作り手の思いを知ることができます。
また、思いがけない人との繋がりができたり、足を運ぶたびに新しい発見があったり…生きることそのものを豊かにしてくれる力がお酒やBARにはあると思います。
ーお店や個人・今後の展望をお聞かせいただけたら幸いです。
無量小路さん これからお店も自分自身も作り上げていく最中ですが、お客様が明日も頑張ろう、来てよかったと思える場所になれるよう、日々アップデートしてまいります!絵を描くことも好きなので、今はお客様の似顔絵サービスを考案中です(笑)
Speakeasy Bar 羽月Ⅱ
アクセス
〒101‐0042
東京都千代田区神田 東松下町49
千代田ビル2F
JR神田駅・都営新宿線 岩本町駅から徒歩3分
TEL:03‐3258‐0083